こんにちは、Timです。
今回は新たな試みとして、学習のノウハウに役立ちそうな書籍から考え方を紹介してみたいと思います。
第一弾は、陸上競技選手として二度世界大会でメダルを獲得した為末大さんの著書『熟達論』という本をご紹介します📖
この本は「いかに学ぶべきか」について書かれた本なので、みなさんが学習をする上でもきっと役立つと思います。
本書に書かれている法則は、科学的な検証を踏んだものではなく、教科書に載っているものでもありません。
しかし、為末さん自身の体験だけでなく、将棋の羽生善治さん、iPS細胞の山中伸弥教授など分野にとらわれず優れた方々に話を聞いて編み出した法則のようです。
世界大会でメダルをとった選手の考え方、ぜひ参考にしてみてください!✨
◎人が熟達していくプロセス
「基本に忠実にやりなさい」という人もいれば、「自分で考え自分に合ったものを選ぶことが大事」という人もいる。
「量が大事だ」という人もいれば、「質が大事だ」という人もいる。
矛盾する教えが なぜ両立しているのかを疑問に感じた為末さんがたどり着いた答えは、成長には5つの段階があり、段階ごとに取り組み方を変えなければいけないということでした。
ここでは、五段階の要点を書き出します。
第一段階:遊(ゆう)
すべては遊びから始まる。
遊びによって不規則さと面白がる姿勢を身につけられる。
計画的でない分、失敗が起きやすく、学びも生まれやすい。
第二段階:型(かた)
型は技能の土台。
型を一連の流れで繰り返し、無意識に基本的な動きができるようになれば、もっと高度なことを行えるようになる。
第三段階:観(かん)
観察によって、流れを一つ一つの部分に切り分けていけば、関係と構造が理解できる。
構造が理解できれば、見えていない部分が想像できる。
表面の結果ではなく、何が重要か判別できるようになる。
第四段階:心(しん)
心とは中心を捉えること。
手に入れた型の中心部分だけが身体に残っていく。
細かいことを気にせず、自由自在に動けるようになる。
第五段階:空(くう)
自我がなくなり、制約から解き放たれ、技能が自然な形で表現される。
自己とそれ以外すら曖昧になる。
正解のある「試験勉強」においては、この段階が当てはめにくい状況もあるかと思いますが、「勉強方法」という意味では、この5つの段階はとても役立つ視点ではないかと思っています。
空の段階は、プロの世界でも扱うことが難しい領域のようなので、まずは遊〜観のプロセスを意識すると良いでしょう。
“学習方法”の熟達における簡単なイメージとしては、
(遊)勉強方法を思いつくまま自由に試す
↓
(型)「これをやると良い」と言われているメソッドに、そのまま従ってみる
↓
(観)メソッドに慣れてきたら、流れの詳細を観察し、少し改善を加えてみる
……と言ったように、自分はどの段階にいるのかを考えてみるといいでしょう。
”学習方法”をいろいろな学びに置き換えても面白いと思います⭐️
なぜこの順番が大切なのか。本書のエッセンスを参考にしながら私の体験を振り返ると、このようなことがありました。
・自己流でやることから抜け出せず、型を中途半端に真似していた
型は瞬間を切り取ったものではなく、一連の動きだそうです。
それを切り出して別の方法論を混ぜてしまうとバランスが崩れてしまうため、最初はひたすら型通りに繰り返して無意識にできるようになる方がいいそうです。
・始めから型を意識しすぎて、受け身で行動していた
最初から型を意識しすぎると、正しく正確に行おうと制御する意識が働き、一つ一つの行動にマルバツをつけてしまうそうです。
熟達の過程で制御は必要ですが、最初に思い切って動いた感覚があれば、後々好奇心や主体性を持って取り組めるそうです。
今自分がどの段階にいるかが把握できれば、自分がどんな状態に陥っているか分かり、対策が打ちやすくなるかもしれません。
ぜひこの五段階を頭の片隅に置いてみてください⭐️
今回は、私がしっくりきた説明の箇所をかい摘んで要約しているため、もっと深く知りたいと思った方は、ぜひご自分で手にとって読んでみてくださいね!☺️
本書の内容には、さらに詳しく触れたい箇所があるので、次回以降掘り下げて紹介したいと思います。
楽しみにお待ちください!
Have a lovely day💖
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