◯コロケーションを意識して自然な英語を書く(初心者・中級者向け)
皆さん、コロケーションという言葉を聞いたことはありますか?
コロケーションとは単語の慣用的な結びつきのことで、日本語では連語関係と言います。
例えば、日本語の「辞書」という名詞に対しては、「引く」や「調べる」という動詞が使われますよね。
日本語のネイティブにとって「辞書を引く」、「辞書で調べる」は自然な言い回しですが、
「辞書を読む」は調べ物をするという意味で使うにはやや不自然に感じます。
このような自然な言葉の繋がりや組み合わせが連語関係です。
自然な言葉の繋がりというのは日本語だけでなく英語にももちろんあり、
それを教えてくれるコロケーション辞典というものがあります。
自然な英文を書けるようになるため、今日はこの辞典の使い方を勉強していきたいと思います。
先ほどの日本語の「辞書」という単語について英語でも考えてみましょう。
「辞書を引く」や「辞書で調べる」を英語ではどう表現したらよいのか、まずは皆さん考えてみてください。
動詞「引く」にはどのような単語を思いつきましたか?
pull や draw などでしょうか?
また、動詞「調べる」にはどのような単語を思いつきましたか?search でしょうか?
それでは、コロケーション辞典で「dictionary」と頻繁に一緒に使われる動詞を見てみましょう。
◯ コロケーション辞典の使い方
今回はインターネットで公開されているイギリスのオックスフォード大学出版局の辞典を使います。
パソコンのインターネットの検索エンジンに「oxford collocation dictionary」と入力してください。
1 番上に「Online OXFORD Collocation Dictionary of English」
が出てくると思うので、クリックしてください(スマホ版は後程紹介します)。
リンクはこちら:https://www.freecollocation.com/
辞典の検索バーに「dictionary」と入力して、Enter キーまたは下の写真の検索ボタン🔍を押しましょう。
検索結果が表示されると思います。
検索結果はこちら
⭐️参照
NOUN:名詞
VERB:動詞
ADJ:形容詞
ADV:副詞
PREP:前置詞
検索結果の見方
・dictionary 横に書かれている ”noun” は、dictionaryの品詞が名詞であることを意味します。
・オレンジ色の ”ADJ” は、dictionaryと一緒に使われる形容詞です。
・”VERB+DICTIONARY” は、dictionaryと一緒に使われる動詞です。
*その動詞の目的語がdictionary
・”DICTIONARY+NOUN” は、dictionaryと一緒に使われる名詞です。
・”PREP” は、dictionaryと一緒に使われる前置詞です。
名詞 dictionary と一緒に使われる動詞を調べたいため、
「VERB + DICTIONARY(動詞 + 辞書)」というところを見ます。
「consult, look sth up in, use」と書いてあり、pull や search は無いことが分かりますね。
*sth:something の省略形
コロケーション辞典に書いてあるように、
名詞 dictionary は「consult a dictionary(辞書を引く)」、
「look something up in a dictionary(何かを辞書で調べる)」、
「use a dictionary(辞書を使う)」のように使います。
動詞 consult は前置詞を伴わずにそのままの形で使うこともすぐに分かるため、前置詞で悩むこともありません。
また、動詞 look は前置詞 up と一緒に使われることも分かりますね。
ちなみに「search dictionary」という表現も英語に無い訳ではないのですが、
まずはコロケーション辞典に載っているものから使っていくのが無難だと思います。
また、コロケーションを学ぶことで正しい繋がりだけでなく多彩な表現も身に付けることができます。
例えば、sorry という単語について考えてみましょう。
先ほどのコロケーション辞典に「sorry」と 入力して検索してみてください。
「ADV.(副詞)」の箇所を見てみると、副詞がたくさん並んでいます。
謝罪を強調するとき、「I’m really sorry.(本当にごめんね。)」と言いますよね。
この表現は口語的でカジュアルな間柄で使われるというのは皆さんも知っていると思います。
形容詞 sorry を修飾する副詞には、really 以外にも様々な種類があります。
例文に挙がっている「I’m terribly sorry.」は、日本語の「大変申し訳ございません。」にあたります。
日本語の謝罪の表現には「本当にごめんね。」や「大変申し訳ございません。」など
シチュエーションに合わせた様々な表現がありますが、これは英語でも同様です。
このように、コロケーション辞典で形容詞や副詞を調べることで、
語彙力に加えて表現力も養うことができます。
「I’m really sorry.」というのは、
例えば皆さんが 働くようになって仕事でミスをしてしまい英語で謝る必要がある場合、
お客様や取引相手に使うと 少々くだけた印象になってしまいます。
「I’m terribly sorry.」を知っていれば、礼儀正しく品位のある謝罪をすることができますね。
ただ、先ほどの「dictionary」のときと同じように、
「sorry」を修飾するのに相性の良い副詞というものは決まっています。
検索結果に表示されている「awfully, deeply, desperately, dreadfully, extremely, frightfully, genuinely, really, terribly, truly, very」などですね。
「Online OXFORD Collocation Dictionary of English」はとても実用的で、
私はパソコンで英文を書くときはいつも使用しています(10 年程使っていますがとても便利です)。
こちらは今のところパソコンブラウザのみにしか対応していないようなので、
スマホとタブレットからも使える 「OZDIC.COM」を紹介しておきます。
リンクはこちら:https://ozdic.com/
多少の差はあるかもしれませんが、
こちらの辞典もオックスフォード大学の辞典の内容と遜色ないため、十分に使えると思います。
他のトレーニングと同じように、コロケーション辞典も繰り返し使って癖を付けることが大切なので、
スマホ派の人は 「OZDIC.COM」をブラウザのお気に入り画面に登録したり、
ホーム画面にショートカットを作成しておいたりすると良いでしょう。
また、学校の授業中などスマホを操作しづらい場面でコロケーション辞典を使いたい人は、
紙媒体の「Oxford Collocations Dictionary For Students of English」を購入して使うのも良いと思います。
コロケーション辞典を何年も使っていると、
語と語の組み合わせを覚えて自然な文章が書けるようになっていきます。
一般的に英作文の添削は文法ミスを中心に減点されていくので、
言葉の慣用的な繋がりまでチェックされることは少ないかもしれません。
ですが、社会に出たときに不自然な英語というのは果たして役に立つのでしょうか?
自分の英語に自信が無いと、
海外からの電話を受けるときも英語でメールを作成するときもあたふたし、更に自信を喪失してしまいます。
せっかく英語を勉強するのなら、「伝わる英語」を習得しておきたいですよね。
ネイティブに近づくための第一歩は文法ですが、その第二歩として是非コロケーション辞典を活用してみてください。
Have a lovely day💖
✨瀬戸・志段味の英語と英語でプログラミング教室MIRAI Labo.✨