◯不定冠詞 a/an を上手に使いこなす方法(初心者向け)

名詞とは、人や事物の名を表す語ですね。

 

その内容により名詞を単数形にするか複数形にするか、またどの冠詞を付けるか何も付けないかは、

多くの人が英作文のときに悩むところだと思います。

 

皆さんはどのようなときに不定冠詞 a/an を名詞の前に付けますか?

使おうとしている名詞が可算名詞で、数が 1 つのときでしょうか?

 

学校ではこのような定冠詞の使い方を習うと思いますが、今日はもう一歩踏み込んで学んでいきましょう。

 

まずは英語の名詞の性質から説明します。

 

 

 

そもそも、日本語と英語では名詞に対する考え方が異なります。

 

「りんご」のように「具体的でまとまりのあるもの」であろうと、

「宇宙」や「水」のように「抽象的・物質的なもの」であろうと、

日本語では区別することはありません。

 

しかし英語では、

「具体的でまとまりのあるもの」と「抽象的・物質的なもの」を明確に区別して使います。

 

日本人が冠詞で迷うのはこの名詞に対する考え方の違いがあるからです。

 

名詞を使うときは、辞書で可算・不可算を調べる前に

その名詞が具体的なのか抽象的なのかを意識する癖を付けると良いと思います。

 

何故このような難しい概念を理解することが重要なのかというと、

可算として扱われることも不可算として扱われることもある名詞がたくさんあるからです。

 

 

例えば、名詞 iron を辞書で引いてみてください。

 

可算の意味だと「アイロン」不可算の意味だと「鉄」と書いてあると思います。

「アイロン」は具体的であるのに対し、「鉄」は物質的ですね。

 

つまり、「An iron」も「Iron」もどちらも文法的には正しく、

どちらを使用するかは文脈により異なります。

 

このように、可算・不可算の区別は単語によって決まっているわけではないため、

自分で名詞の性質を理解した上で冠詞を使いこなせるようになるのが理想的だと思います。

 

 

 

さて、上記のことを踏まえると、

冠詞とは名詞の前においてその名詞がどのような属性を持つかを示すことができる語と言えます。

 

「具体的でまとまりのあるもの」を表す場合は不定冠詞 a/an を名詞の前に付け、

「抽象的・物質的なもの」を表す場合はそのままの形で名詞を使用します。

 

 

 

具体例が無いと何が具体的で何が抽象的なのかを想像するのが難しいと思うので、

ここでいくつか英作文の練習をしてみましょう。

 

名詞と冠詞に気をつけながら問題を解いてみてください。

 

頭の中で文を考えるだけだと正しく冠詞を使えているかどうか正確に採点しづらいため、

実際に答えを紙に書いてみましょう。

 

 

問題 1. 私は彼女から本を借りた。

問題 2. 愛は最も重要なことです。

問題 3. それはとても悲しい知らせだった。

問題 4. 彼はお金を湯水のように使う。

 

 

解答 1. I borrowed a book from her.

名詞 book(本)は具体的なものなので不定冠詞 a/an を付けます。

当事者間で「あの本」と特定できる book であれば定冠詞 the を付けることも可能です。

定冠詞 the についてはまた別のジャーナルで説明しますね。

 

解答 2. Love is the most important thing.

名詞 love(愛)はまさに概念であり、具体的でまとまりのあるものとして捉えることはできないため、

不定冠詞を伴わずそのままの形で使用します。

 

解答 3. It was very sad news.

名詞 news(知らせ、ニュース)もその形を具体的にイメージすることはできませんね。

まとまりとして扱い個数を数えたい場合は、a piece of news(1 つのニュース)などとします。

 

解答 4. He spends money like water.

「お金を湯水のように使う」とは、惜しみなくお金を使うことの慣用句で、

英語でも同様の表現をするので一緒に覚えておきましょう。

 

名詞 money(お金)は数えることのできる名詞に見えますが、

英語の「お金」とは「物と交換できる価値のあるもの」という抽象的な概念になります。

 

また、名詞 water(水)も物質的であり、

一般的な水を指す場合には不可算扱いをするため不定冠詞を伴わずにそのままの形で使用します。

まとまりとして扱い個数を数えたい場合は、a glass of water(コップ 1 杯の水)などとします。

 

 

 

問題を解いてみてどうでしたか?いくつか正解できましたか?

また、名詞の概念と冠詞を理解できましたか?

 

根底から冠詞を上手に使いこなせるようになるためには、

機械的に可算名詞・不可算名詞を暗記するだけではなく、

名詞に対する英語の考え方も同時に身に付けることが大切です。

 

それがネイティブに近い感覚を養うための第一歩だと思います。

 

名詞を辞書で引く前に、その名詞が具体的であって不定冠詞 a/an が付けられそうなのか、

それとも抽象的・物質的であって不定冠詞 a/an で限定することが難しそうなのか

常に考えることから始めましょう。

 

英作文は、誰かに添削してもらう必要があり、

自分で正解や上達がなかなか見えない部分が苦しいと思いますので、

添削は学校や Labo.の先生に協力してもらいましょう。

 

また、ネイティブの先生に質問し、

文法的には正しくてもニュアンスのおかしなところを教えてもらうのも良いと思います。

 

身近に英語を教えてくれる人たちがいる間にどんどん質問して知識を蓄え、

継続することで後に大きな力の差へと繋がっていくはずです。

 

 

 

Have a lovely day💖

✨瀬戸・志段味の英語と英語でプログラミング教室MIRAI Labo.✨

https://mirai-labo1513.com/