こんにちは、Georgeです😊
前回、学校の先生の思い出についてつらつらと書き並べましたが、今回は私が通っていた塾で英語を教えていた森先生(仮名)という人の思い出です。
私は中学の3年間、近所の学習塾に通い、英国数の3教科を学んでいました✏️
国語と数学は全く記憶が残っていないのですが、この森先生はなかなか強烈な個性の持ち主だったこともあり、英語のことはとてもよく覚えています。
これも「理想の先生」からは程遠い(のかもしれない)のですが、ちょっとハチャメチャで、しかし、分かりやすく、記憶に残る授業だったので、詳しく取り上げてみたいと思います📚
<教え方① 長文音読・暗唱>
塾の通常の授業は平日の週2~3回で、生徒数はだいたい各学年20~30人でした。
平日の授業に加えて、森先生はボランティアで毎週土曜の午後に独自の授業をしていて、中1、2年生の10~15人くらいが受講していました。
授業の内容は、A4用紙1枚のショート・ストーリーをとにかく何度も音読して、授業の終わりに一人ずつ前に出て、暗唱する、というものでした📖
関係代名詞とか現在完了形といった少し難しい構文が使われていて、また、知らない単語もたくさん出てくる文章で、中3~高1レベルだったのではないかと思うのですが、文法的解釈は二の次で、とにかく暗記して発表することに重点を置いていたものでした。
読み込んで覚えていくうちに、よくは理解できていないけどこんなものなのかな、という感覚がつかめてきた覚えがあります💡
これがあったから、学校で関係代名詞を教わった時に違和感がなかったのかもしれません。
(ちなみに、そのショート・ストーリーの冒頭は、
Once upon a time, there was a small island, whose people were pearl fishers.でした。
ちょっと中1生には難しいと思いません?)
今さら真相を聞き出すわけにはいかないのですが、通常の塾の授業ではこうした、学年のレベルを超え過ぎた文章を音読だけさせるというようなものを行うことができない中で、森先生はこうした勉強法の効果について、私たちを実験材料にしていたのかもしれないです笑😂
そしてこれも今さらですが、私にはこの勉強法は、チャレンジングで面白く、ためになったと思っています✨
<教え方② 身近過ぎる話題を使った英作文>
森先生は通常の授業でもとてもユニークなスタイルを取っていました💖
文法を定着したものとするように、英作文の課題をたくさん出していました。
文の意味はハチャメチャでも、とにかく文法的に正しければいい、みたいな感じでした。
よく登場していたフレーズが、
STM (St. Mori=聖なる森氏)と
CGM(Cockroach Goki-chan Mori=ごきぶり野郎・森)
の二つです。
例えば、森先生は5文型として、「森先生はすごいんだ!」を示すような次のような例文を提示します。
第一文型 STM runs fast.
第二文型 STM is a great teacher.
第三文型 STM likes an apple.
第四文型 Every student must give STM an apple.
第五文型 God named Mori STM.
これに対して生徒が、
第一文型 CGM walks very slowly.
第二文型 CGM is an insect.
第三文型 CGM had a heartbreak.
第四文型 That beautiful lady cooked CGM gokiburi.
第五文型 Everybody calls Mori-Sensei Cockroach-Gokichan-Mori.
みたいに、森先生をこき下ろす例文を必死に考える。
というパターンを数えきれないくらい繰り返していました。
受動態も比較級・最上級も、はたまた関係代名詞も、このSaint MoriとCockroach Gokichan Moriを使った例文で身に付けたと言っても過言ではありません。
はっきりとは覚えていないのですが、森先生が最初にSt.Mori(=STM)を例文に使い始めたんだと思います。
これに対して、生徒から
「えっ~。どう考えてもSaintじゃないじゃん。」
という声が上がり、誰かが
「Saintというよりcockroachじゃない」
と言って、CGMが出来上がったように、おぼろげに思い出しました。
いかにも、小学生レベルの中学生が考えそうなことですよね😄
(少なくとも私は単純に面白がっていましたが、もしかしたらもっとまじめな生徒は眉をひそめていたのかもしれません)。
ただ、それを否定せずに、面白がって使うのを笑って許してくれた森先生に感謝です
(繰り返しになりますが、仮名です)
<終わりに>
2回のジャーナルで、私が学んだ英語の先生の話をしてきました。
締めくくりに、教師・先生についての、とても印象的なエッセイを紹介したいと思います。
このお話しは沢木耕太郎というライターの「旅する力」という本に出てきます。
沢木氏については、「私が旅行中にパスポートの盗難にあった話」を書いたジャーナルで紹介していましたが、彼が26歳の時に香港からロンドンまで、西に向かって、乗合バスを乗り継いで旅をした時のことを記録した「深夜特急」というノンフィクションを記した人です。
「旅する力」は副題に「深夜特急ノート」と記されているとおり、この旅に至った経緯や、深夜特急を書いていた時の背景、出版後に起こった波紋などの「秘話」が書かれている本です。
その本から今回のジャーナルのテーマである「先生の思い出」に触れている所を引用します。
私は大学で第二外国語にスペイン語を選択した。
それによってセルバンテスを原語で読んでやろうとか、会社に入ってから役立てようとかいったまっとうな理由があったわけではなく、ドイツ語もフランス語もロシア語も中国語もやりたくなかったからという消極的なものでしかなかったが、自分でも意外なほどよく授業に出た。
スペイン語の教師の話が面白かったのだ。
眼鏡をかけ、小太りで、せっかちな話をする。
せっかちなのは、喋りたいことが溢れるほどあるからなのだ、ということはしばらくするうちにわかってきた。
彼は、90分の授業時間のうち15分ほど教科書を読むと、あとは必ず、その溢れんばかりにたまっている自身の話を始めた。
~中略 (この箇所で、この教師が日欧交渉史の専門家であること、講義の(雑談の)中で、欧州の地名でもないマカオの話が頻繁に出てきたこと などが書かれています。)~
マカオは、日本への生糸と日本からの銀で栄えた貿易基地だった。
ところが、日本におけるキリスト教への圧力が強まるにつれて、日本との貿易が困難になっていく。
東アジアにおけるイエズス会の伝道のための基地であり、マカオ市民の精神的な拠り所であった聖パウロ学院教会は、マカオの衰退と運命を共にするかのように消失し、前の壁を一枚だけ残してすべてが潰え去ったという。
その壁の前に立った時の感動を、小太りの中年のオッサンが息もつかずに喋りつづける姿は、なかなか悪くなかった。
そのような熱い心を持っていなければ、どこかの国の宣教師が書いた500年も前の手紙の翻訳に一生を賭けなどしないだろう、と思わせるものが彼にはあった。
もっとも、あまりにも愛しすぎたためか、スペイン語を習いたての私たちへの試験問題にまで、16、7世紀の宣教師が書いた手紙を使いたがるのには閉口したが……。
この「小太りのオッサン」とは、後に「南蛮学」の大家として有名になる松田毅一である。
私は大学で松田先生にスペイン語の授業を受けたことがあるのだ。
~中略(この中略のところでは、沢木氏の考えによる「教師」と「先生」との違い、松田先生の授業の進め方の特徴、などが書かれています。)~
私が松田先生の授業に惹かれたのは、授業の合間の雑談が面白かったということもあるが、それ以上に、人間としての松田先生が興味深かったのだろうと思う。
私たちは、少なくとも私は、大学の講義に、書物に記されてあるような知識の断片を求めているわけではなかった。
私たちは、いや私は、大学の教師から何らかの「熱」を浴びたかったのだと思う。
その「熱」に感応して、自分も何かをしたかったのだと思う。
そして、松田先生には、研究者としての、教育者としての「熱」が間違いなくあった。
もしかしたら、その「熱」が……、とあるとき松田先生の死を知らされて私は思うことになる。
松田先生の「熱」は、私をスペイン語にも、日欧交流史にも向かわせることはなかった。
しかし、もしかしたら、その「熱」が私を西に向かわせたのではないだろうか、と。
事実、私は「深夜特急」の旅で、マカオ、マラッカ、ゴア、そしてリスボンと、松田先生の話によく出てきた都市を追い求めるように旅をしていた。
松田先生の「熱」は、数年後に私の「旅する情熱」を生み出すことになる大いなる母胎であったかもしれないのだ。
今回二つのジャーナルで英語の先生のことを振り返っていて、この文章がすぐに頭に浮かんできました😊
松田先生に対する沢木氏の敬慕がとてもよく書かれていて、印象に残っていたんですね。
前回のジャーナルの締めくくりでは、「どの先生も一生懸命だったなぁと素直に思います」と書きましたが、今回の仮称・森先生も含めて、私が紹介した先生方にもやはり何らかの「熱」があったのだと思います。
だからこそ、教科の点はさておき、鮮やかに思い出すことができたんでしょうね✨
みなさんも、学校、Mirai labo.での現在の先生方、そしてこれから出会う将来の先生から、さまざまな「熱」を感じ取って、成長していってくださいね🌱
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